日記

東京

17:50 新橋駅 初めて乗るゆりかもめ線には乗客が少なく 向の席へ悠々と足を伸ばせる その先にはまだ誰もいない 近代的な駅はどこも同じ。 二重の扉が開き誰も乗ってこないのも同じ。 窓に施されているのは、青を基調としたデザイン。 過ぎた夏の記憶のせいで…

横浜

待ちに待ったパイレーツオブカリビアン2を観にいった。 エンディングでは音楽がカットイン、相変わらず潔い終わりで気持ちいい。 みなとみらいのワールドポーターズを出ると 夜の帳が降りようとしていた。 雲のせいで空は白み、光でなく色で塗られた微妙な…

黒猫

今日の海は波が荒く、まるで日本海のそれのようであった。 私にとって海とは、出会いと別れの場所である。 そこにいるだけで、 いろんなことを思い出す。 「あ、」 場所と記憶が一致するや否や、 場所は記号でしかなくなる。 まるで地縛霊のようにその映像は…

後の祭り

私の歩く軌跡は小さな輪を描いていた。 一つの輪を3回ほど辿った後、別の輪を作り始める。 鎖状になるとまた「家」=階段に戻っていった。 時計の針は夜の10時を回っていた。 数時間前まで賑わっていた夜店街は、既に閑散としていた。 反対側を臨むは、深川…

彼女と私

ぼんやりあいた、虚ろな眼。 黒くてぬれていた。 まだ生のぬくもりを感じた、 私が、包むように触れると。 私はシャベルで土を掘りはじめた。 土は、ばらっと崩れ落ちては、底に溜まる・・ 或る程度の深さに到達するまで、思ったより労力がかかった。 この、…