見えないものたち


蝶になった自分がいるのは、夢なのか現実なのか

分からない
蝶になったという快感
それだけでワタシには十分
愛が想像力が
意識をまたぎ 世界をまたぐ

恒常的な愛は組み込まれているが
喜びや痛みを忘れるホモ=サピエンスは
また歴史を繰り返す
文字も声も力は無く
動物よりは長い一生の中で学習することがその限り

ヒッピーたちは夢と現実を彷徨い
ロックに恍惚とし
彼らの求めた
自由とか 愛とか 形のないものは
目の前にあるけど手に入らなくて
今もその欲望は 幽霊のように 此処に存在する

目先の欲望に駆り立てられている最中
自分の中にいる蝶々が ぱたぱたと 言うことには
自由とか 愛とか
そんなこと。
「それとはちょっと違う」

日常と 非日常と 行為と 状態と 夢と 現実と 言葉たちは
シンクロするのに
噛合わない定め

昔からすれ違うメディア
夢からの暗示 人間たちへの警鐘
伝えることが出来ず
ビルに人が蠢く昼間 大陸の草原に葬られる